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■徳島新聞 鳴潮 2008年10月13日■
秋天に誘われて徳島中央公園へ阿波人形浄瑠璃「小屋掛(がけ)公演」を見に行った。徳島城博物館前に設けられた芝居小屋は、ほんのりと色づき始めた木々に囲まれて情緒満点
五回目となる今年は、江戸時代に人形浄瑠璃公演の幕間(まくあい)に演じられた「間(あい)狂言」が、ふんだんに盛り込まれていたのが特色だ。襖(ふすま)からくりから相撲甚句、喜劇、雅楽、紙芝居、さらには阿波弁による憲法九条の朗読まであって、阿波文化の多彩さを見る思いがした
中でも最大の出し物は阿波踊りと人形浄瑠璃の共演。ぞめきのリズムに乗って木偶(でこ)人形と踊り子が華やかな踊り絵巻を繰り広げた。木偶をしなやかに踊らせるのは至難の業だが、面白い試みだ
ところで、この間狂言。大和武生さんが本紙に連載した「阿波人形浄瑠璃物語」によると、江戸時代には舞踊、演劇、歌謡などが盛んに行われた。しかし、近松門左衛門の「国姓爺合戦(こくせんやかっせん)」が上演されて以降、姿を消してしまう
近松によって浄瑠璃の芸術性が高められ、観客が浄瑠璃だけを鑑賞するようになったためだ。もっとも、これは人形浄瑠璃が盛んだった時代の話。現代では、客寄せのための間狂言がますます必要になるだろう
小屋掛けの舞台が実験場となって、新たな文化が生まれる可能性も大いにある。活気あふれる舞台を眺めながら、そんな予感がしきりにした。
http://www.topics.or.jp/index.html?m1=11&m2=34&mid=news_122385914752&vm=1
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