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■「地方に注目 今が好機」 那賀郡、勘緑さんら意見交換■ 2009/6/29 11:03 徳島新聞
移動編集局・那賀郡のイベント第2弾「生かそう農村舞台」(徳島新聞社主催、那賀町共催)が28日、同町横石の鎌瀬農村舞台で開かれた。「農村舞台と集落の再興」をテーマにしたミニ座談会では、那賀町に日本一多く残る農村舞台の活用策が話し合われ、地域全体の魅力とともに売り出す必要性が強調された。三好市出身の文楽人形遣い吉田勘緑(かんろく)さんらによる実演もあり、訪れた約200人が楽しんだ。
NPO法人「阿波農村舞台の会」の大和武生会長が、江戸期以降に建てられた舞台の歴史や価値について説明。「山から木を切り出し、自分たちで作った農村舞台は、村人の結束の象徴だった」と指摘し、舞台を復活させる意味として「地域の結束を取り戻すきっかけになる」と語った。
ミニ座談会は、県文化国際課の佐藤憲治副課長をコーディネーターに▽前木頭北川集落総代の西郵局(ゆうちか)さん▽町教委の湯浅悦司係長▽「阿波農村舞台の会」会員の花岡憲司さん▽吉田勘緑さん−の4人が意見交換した。
吉田さんは「演じる側も都会の演劇空間に飽きており、地方に目が向いている。今がチャンスだ」と強調。花岡さんは「農村舞台と地域の食べ物、伝統工芸などをうまく組み合わせて売り出すことが必要だ」と応じた。
西さんは「舞台でイベントを長く継続させるには、外から演じ手を招くだけでなく、自分たちでもソフトを考えなければならない」と指摘。那賀町青年団の事務局を務める湯浅さんは「青年団で新しい人形座を作る。地域に恩返しできるよう頑張りたい」と述べた。
佐藤さんは「町から出た人が『もんてきたい』と思えるような魅力を発信していく必要がある。その大きな素材が人形芝居や農村舞台。舞台を末永く使っていけるよう、みんなの力を合わせよう」と締めくくった。
■伝統の技、会場沸く 農村舞台で人形浄瑠璃、保存意義を再認識■
28日、那賀町横石の鎌瀬農村舞台で開かれた移動編集局・那賀郡のイベント第2弾「生かそう農村舞台」(徳島新聞社主催、那賀町共催)。三好市出身の文楽人形遣い・吉田勘緑(かんろく)さんや地元の人形座が青空の下、人形浄瑠璃を披露し、会場を沸かせた。訪れた人は、町内に多く残る農村舞台の保存、活用の意義を再認識していた。
「『八百屋お七』を外で演じたんは初めてですわ」。軽妙なトークを交えながら、熱演する吉田さん。「女の人がしずしずと出てくるところを演じますよ」。三味線の音に合わせ、人形を繊細に操る場面も。会場からは伝統芸能の技の世界に感嘆の声が上がった。
地元の人形座も負けじと、練習の成果を見せた。イベントの開幕を飾ったのは木沢芸能振興会の9人による「恵比須(えびす)舞」。「さあさあ皆さん、皆の衆」。威勢のいい掛け声で会場を盛り上げた。
フィナーレは城北高校民芸部OBらでつくる「青年座」と吉田さんが「三番叟(さんばそう)」を競演。三体の人形が絡み合いながら、ユーモアたっぷりに祝いの舞を見せ、客席からは手拍子、笑いが起こった。
那賀町内には45棟の農村舞台が現存する。農村舞台を復活させ、地域の活性化につなげていこうとの意気込みがパネリストによって語られたミニ座談会にも、来場者は熱心に耳を傾けた。
地元・那賀町横石の大学職員前川正さん(59)は「農村舞台に地域の食材や文化を組み合わせれば、地域振興につながる可能性がある。町内の他集落とも協力していきたい」と意を新たにし、徳島市西新浜町2の主婦渡辺美鈴さん(70)は「農村舞台はすがすがしい気持ちになる。これからも保存していってほしい」と話していた。
【写真説明】地域活性化に向けた農村舞台の活用策を話し合ったミニ座談会=那賀町横石の鎌瀬農村舞台
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